Small Notes of Togo (旧PDP at Musashi)

武蔵大学の教員のノートです。パラレル・ディグリー・プログラム(PDP)に関する情報提供や質問への回答も行いますが、他の事柄についてもコメントします。なお、このブログは武蔵大学の公式なものではなく、個人的なブログです。ご質問などはtogoアットマークcc.musashi.ac.jpまでお寄せください。

PDPの学生の平均自習時間

前回、日本の大学生で勉強しない人が多いのがもったいない、という話をしました。

じゃあ、PDPの学生って本当に勉強しているのか、について今回は話をしようと思います。

4年前にPDPを始めたので、今年度、1期生は4年生になっています。1期生は1年生の時は19人いましたが、4年生になってPDPを続けている人は現在4人です。この4人という人数を少ないとみるか、満足できる数字とみるかは人によって違うと思います。

現在もPDPを続けている学生は、予習復習で平日は毎日平均して3時間、週末は土曜か日曜のどちらかを勉強に使っています。このようなサイクルを学期中はずうっと続けて4年間来たわけです。

PDPでは1年生から2年生になるときに辞めていく人が少なからずいます。これらの人の多くは、毎日の予習復習3時間を継続できず、辞めていってしまいます(ロンドン大学の試験を受けない人もいますし、ロンドン大学の試験に受からず辞めていく人もいます。能力の問題というよりは自習時間の問題が大きいと思います)。

大学ってアルバイトやサークルで社会性を習得していくところだよね、とか、受験勉強してせっかく大学入ったのにまた勉強?PDPやらなくてもよい就職口あるでしょ、という考えもあると思います。

PDPを担当している教員としては、「残念だな」と思うケースもあります。ただ、人生は一回きりだし、PDPが唯一の選択でないことも事実です。

これからの世の中は「良い会社に入れば一生安泰」ということはないと思います。各自、世の中でお金を稼いで生きていかなければならない。家族を持って暮らそうと思えば、その分お金もある程度必要でしょう。

グローバルなビジネス社会でどうやって稼いで生きていくか、そのときに大学で学ぶ知識は重要ではないでしょうか?