プログラミングは教養の1つである
国際教養学部の1年生にプログラミングの課外講座を提供できることになりました!実は昨年、自分でもProgateさんのサイトを利用して勉強し、「なるほど、これは面白いし、学ぶべき。」と思ったので、学生さんに提供できることになってよかったです。
経済経営学(EM)専攻の1年生は、ロンドン大学の科目を9月から履修するために、6月-8月は英語の集中研修なので、まずはグローバルスタディーズ(GS)専攻の1年生にやってもらいます。EM専攻の学生さんには、来年また提供できればと思います。
プログラミングは実際にやってみないと、どんなものかわかりません。まずは、やってみることが大事だと思います。
これからの世の中、「プログラミング」は第2の「英語」になると思います。英語が話せると世の中が広がるように、プログラミングが出来るようになれば、更に世の中が広がると思います。
これからの高等教育
インターネット、動画ソフトの普及で「世界でもっとも授業が上手な教員」を探し出し、その先生の授業を観ることが可能な世の中になりました。日本は予備校産業が盛んなので、既に予備校では授業の上手な先生の動画を活用していましたよね。それと同じことが世界規模で高等教育でも起きています。
日本にいながら、授業の上手な教員を探し出し、世界最先端の知識を身に着けることが可能になっているわけです。そんな環境で、大学の存在価値って何でしょう?
私自身は、大学の存在価値は「対話」と「学習経路のデザイン(=カリキュラム)」だと思っています。
「世界でもっとも授業が上手な教員」のネット動画を観ても、必ずしも知識が定着するとは限らないです。知識が本当に定着しているか(応用することができるか)どうかは、教員が学生と「対話」することで確認できます。つまり、大学がどの程度「対話」の出来る環境を学生に提供しているかが重要なポイントだと思います。
また、世の中には様々な「知識」がありますが、どの「知識」とどの「知識」が関連していて、どういう順番で勉強すると効率が良いか、そのような「学習経路のデザイン」をうまく構築できているかも重要なポイントだと思います。やみくもに興味の赴くままに勉強するのも良いですが、多くの人は大学生でいることが出来る時間は限られていると思うので。
皆さんはどう考えますか?
「英語」と「デジタル」
世の中は急速に変わっています。けど、それに気が付いている人と気が付いていない人がいます。気が付いていない人に囲まれて生活していると、それがわからない。気が付いている人とつながっていると、世の中の急速な変化を実感します。
Twitter、LinkedIn、Google検索などを使えば、世の中の急速な変化を知ることが出来ますし、そうして知った「新しい世界」に自ら飛び込めば、世界の最先端を経験することが出来ます。
世界の最先端を知るためには、「英語」で「読んだり」、「書いたり」、「聴いたり」することを億劫がらずに出来るようになっておく必要があります。これは高校生までの文法がきちんと頭に入っていれば、あとは習慣としてやるかどうかだと思います。
いまの世の中の急速な変化を推進しているのは「デジタル」技術です。世界の最先端で活躍しようと思えば、プログラミングの基礎はわかっておいた方が良いでしょう。何が世界を変えていっているのか、実感することが出来ます。
残念ながら日本の教育は「英語」と「デジタル」で遅れているようです。早く世界水準にキャッチアップしたいものです。
「選抜」のための教育
昨年、あるシンポジウムの分科会「経済の未来像~富かwell-beingか?開発・成長とサステナビリティ~」(下記サイト)に参加しました。その際に、日本の教育の話になりました。
私はそのとき、日本の教育は「選抜」のための教育で、「学ぶ喜び」を教える教育になっていないのではないか、と発言しました。そのときは、話の流れで思いついたことを話したのですが、先日、ふと「それってとても重要なことかもしれない」と改めて思った次第です。
日本の多くの人にとって「学び」は「受験」で「勝つ」ための「作業」になっていないでしょうか?そこには、試験で合格したひとは「優秀」、試験は優秀な人を「選ぶ」ためにするもの、という考え方が背景にあると思います。
本来「学び」とは、知らなかったことを知る「喜び」だったり、出来なかったことが出来るようになる「喜び」だったり、わからなかったことがわかるようになる「喜び」を経験する「行為」であったと思います。
もうそろそろ「学ぶ喜び」に開眼してもよいのではないでしょうか?
国際教養学部では「学ぶ喜び」を一人でも多くの学生さんに経験してもらえるようにサポートしていきたいと思います。
日本と海外の大学生
入試の時期もそろそろ終わり、4月からの大学生活を楽しみにしている方も多いと思います。
武蔵大学国際教養学部では、AO・帰国生徒対象入試合格者には12月に、一般入試の合格者には2月と3月に入学前ガイダンスを行っています。これは、合格通知を受け取った学生さんに、授業料を振り込む前に我々の教育の内容を知ってもらい、後悔の無い判断をしてもらうための情報提供です。
その際、よくお話しするのが、日本の多くの大学生は勉強をしないが、海外では大学生は勉強するものである、ということです。私が大学生のころは、大学はレジャーランドと言われていましたが、現在でもあまり変化していないようです(下記の資料)。私が大学生だったのはもう40年も昔ですから、その間、日本の大学生の多くが勉強していなかった結果が、いまの日本経済の停滞をもたらしていると思います。
我々の学部では学生さんに勉強してもらいますので、入学前ガイダンスでカリキュラムの内容を知ったうえで「勉強する自覚」を持って入学してきてほしいのです。
首相官邸「人づくり革命 基本構想 参考資料 」p.17, 平成30年6月